七輪で焼くさんまって最高に美味しいですよね。
魚焼きグリルよりも、バーベキューコンロよりも七輪で焼くさんまが一番美味しい!
なぜ美味しいかって?
それは七輪に秘密があるから美味しいのです。
ただし、そんな七輪も選び方しだいでさんまが美味しく焼けないことも!
そこでこの記事では、七輪で焼くさんまが美味しい理由と七輪の正しい選び方を合わせて解説させていただきます。
これを知れば、秋の味覚、さんまをより美味しく食べることができますよ。
七輪で焼くさんまが美味しい理由はこの3つ!
七輪で焼くさんまが美味しい理由は3つあります。
- 遠赤外線効果
- 輻射熱効果(ふくしゃねつ効果)
- 燻製効果
これら3つについて解説させていただきます。
七輪の遠赤外線効果
遠赤外線はさんまの表面をムラなくパリッと焼いてくれます。
この遠赤外線、実は七輪からたくさん出ているんです。
なぜ七輪から遠赤外線が出るのかというと、七輪の材料に特徴があるからです。
七輪は珪藻土(けいそうど)を使って作ります。
珪藻土とは植物性プランクトンが長い年月をかけてできた化石。
そして、この化石の主成分は二酸化ケイ素。
二酸化ケイ素は熱をくわえると遠赤外線を発します。
つまり、珪藻土を使った七輪は遠赤外線を発するんです。
ですから七輪で焼くさんまが美味しいんです。
輻射熱効果(ふくしゃねつこうか)
輻射熱(ふくしゃねつ)でさんまは美味しく焼けます。
輻射熱とは、「炭火で直火焼き」や「オーブン焼き」などの熱の伝わり方で、遠赤外線を使って食材に熱を伝えます。
たとえば、焚き火やオーブンの前に立つと熱いですよね。
これは遠赤外線が体に当たっているため。
このように直接火に触れていなくても、伝わる熱を輻射と言います。
七輪を使えば、輻射熱を存分に使うことができます。
なぜなら、七輪からも炭火からも遠赤外線は放出されているからです。
つまり、バーベキューコンロより美味しく焼きたいなら遠赤外線をたくさん出ている七輪が、さんま焼きに適しているのです。
燻製効果
七輪でさんまを焼くと香りが良いです。
さんまの脂が炭火につくことで発生した煙がさんまにつくからです。
つまり燻製されているんです。
このことで、さんまが香ばしくなり、食欲をそそります。
七輪の選び方!「切り出し七輪」と「練り物七輪」ってどっちがおすすめ?
さんまを上手に焼くなら七輪にもこだわりたいですよね。
そこで、さんまを焼くのにオススメの七輪を紹介させていただきます。
「切り出し七輪」と「練り物七輪」
七輪はつぎの2種類があります。
- 練り物七輪
- 切り出し七輪
練り物七輪とは、珪藻土の粉を練って金型に入れてプレスしたもの。
切り出し七輪とは、珪藻土の塊を削って成形したもの。
さんまを美味しく焼くなら「切り出し七輪」がオススメです。
なぜなら切り出し七輪は、断熱性に優れているので、熱が逃げていきません。
唯一の熱の逃げ場は、真上。
そう、網の上!
網の上のさんまに遠赤外線をジワリジワリと浴びせることができるのです。
それも大量に!
そのため切り出し七輪なら、さんまを美味しく焼くためのポイント「強火の遠火」ができるのです。
一方、練り物七輪は、珪藻土(けいそうど)の粉を混ぜて金型に入れてプレスしたもの。
遠赤外線効果はあるものの、切り出し七輪より断熱性では負けています。
また、水に弱く、突然の雨に当たっただけで、ポロポロと七輪が崩れ落ちていきます。
使って数年でダメになるのです。
ただし、最大のメリットは価格が安いこと。
これから七輪を使ってみたいって人にはオススメです。
切り出し七輪 | 練り物七輪 | |
価格 | 5000円〜2万円 | 1000円〜2000円 |
重さ | 軽い | 重い |
断熱性 | 高い | 低い |
耐久性 | 高い | 低い |
耐水性 | 高い | 低い |
七輪の形は「長方形」がオススメ
七輪の形は大きく分けて2つあります。
- ラッパ型
- 角形(正方形、長方形)
七輪でさんまを焼くなら、「長方形」の七輪に限ります。
30cmほどあるさんまでも頭から尾まで七輪からはみ出すことなく置けるからです。
3本ほどのさんまも一度に焼くことができます。
逆にラッパ型の七輪だと、さんまがはみ出してしまうので、あまりオススメしません。
さんまを焼くのに一番良い炭は?
七輪でさんまを焼くなら炭にもこだわりたいですよね。
そこで、さんまを焼くのに適した炭を紹介したいと思います。
備長炭がオススメ
炭には大きく分けて3種類があります
- 黒炭
- 白炭
- 成形炭
この中で一番おすすめなのが白炭、いわゆる「備長炭」(びんちょうたん)です。
なぜなら備長炭は安定的に高温で長時間燃え続けるからです。
さんまを上手に焼くには、強火の遠火でサッと焼くのがポイント。
そのためには、高い温度で安定的に熱を出してないといけないのです。
それをかなえてくれるのが、備長炭!
火がつくのはとても遅いですが、一度火がついたら全体が真っ赤になるほど熱を出します。
そして、灰の量も少なくパッチっとしたりしません。
さんまを焼くには最高の炭なのです。
国産の備長炭で有名なのが次の3つ。
- 紀州備長炭
- 上土佐備長炭
- 日向備長炭
ただし、これらの備長炭は値段が高い!
3キロで¥5000以上します。
そこでオススメするのが「オガ炭」
オガ炭とは成形炭の一つで、おがくずを固めて炭にしたものです。
作り方が備長炭と似ていることから「オガ備長炭」「成形備長炭」なんて言われています。
備長炭の「火力」と「火持ち」のいいとこ取りをし、さらに安い。
そんな「オガ炭」ですが、国産と外国産があります。
外国産のオガ炭は、いろんなおがくずが混ぜてあるので、火力にばらつきがあり、ニオイのするものもあります。
一方、国産のオガ炭は、杉 ヒノキ 松 などが使われているのがほとんど。
ですから、変な匂いがすることもありません。
よって、オガ炭を使うなら国産をおすすめします。
最後に黒炭ですが、「岩手切炭」など高級なものはオススメですが、マングローブ炭などの安い炭は、さんま 焼きにはオススメしません。
その理由は、
- 火力が安定しない
- 灰が多い
- 臭いがつく
など挙げられます。
秋だけに味わえる旬のさんまを美味しく食べるなら「備長炭」か「国産オガ炭」にこだわりたいですね。
さんまの旬と目利き
七輪でさんまを焼くなら、さんまにもこだわりたいですよね。
さんまの旬、新鮮なさんまを目利きできるよう解説させていただきます。
また「北海道産」と「宮城県産」のさんまってどちらが美味しいか知りたい方は、【さんまの産地】北海道産と宮城県産ってどっちが美味しいの?をご覧ください。
さんまの旬の時期
さんまの最も美味しいシーズンは9月から10月中旬です。
さんまは「北海道→三陸→千葉」と北から南へと下りてきます。
- 北海道は9月
- 三陸は10月
- 千葉は11月
9月から10月に水揚げされるさんまは最も脂が乗っていて美味しいです。
しかし10月中旬からは、脂のノリが悪くなるため、水揚げされたさんま は加工用や干物になります。
旬のさんまは脂のノリがよく大変美味しいですから、塩焼きがおすすめ。
新鮮なさんまの見分け方
スーパーでさんまを買うときの新鮮なさんまの見分け方は次の3つです。
- 目が濁っていないか?
- エラがきれいな赤色か?
- 触っても固いか?
これら3つは新鮮なさんまの特徴ですので必ずチェックしてくださいね。
次によくある間違いは次の2つです。
- クチバシが黄色いと新鮮
- 目が赤いと新鮮ではない
鮮度が落ちたさんまでもクチバシが黄色いことがあります。
目が赤いのは水揚げの時にぶつかって内出血ということもありますので、
これら2つを参考にしてさんまを買うのは間違えです。
生さんまって?
生さんまとは、冷凍していないさんまのことです。
水揚げされてすぐの鮮度のいいさんまです。
9月中旬から10月中旬にかけて出回ります。
逆に、いつも売られているさんまは、解凍されたさんまです。
一年中さんまが食べれるのは嬉しいですが、やはりふっくらジューシーな旬の秋刀魚には敵いません。
さんまって刺身でも食べれるの?
さんまは生で食べることができます。
さんまの刺身や握りもあるくらいですから。
しかし、さんまには寄生虫がいます。
いくらスーパーに置いてある生さんまでも生で食べるのはどうも。
生でサンマを食べるなら、信頼できる店で買いましょう。
まとめ
七輪で焼くさんまが美味しい理由について解説させていただきました。
- 赤外線効果
- ふくしゃ効果
- 燻製効果
最後に、秋は脂の乗った極上のさんまが食べられるシーズン。
そんな極上のさんまを七輪で塩焼きにしたらマジで最高ですね。
ウッドデッキに座りながら、さんまをつまみに仲間とワイワイやるバーベキュー!
想像しただけでワクワクしてきます。
これぞ男のロマン!
9月中旬から10月中旬までの1ヶ月しか出回らない貴重な極上のさんま。
スーパーで見つけたら「即買い」ですね!